第8回 炎月×FREE SLIDE 鯛ラバ CUP

  • 大会レポート

第8回 炎月×FREE SLIDE 鯛ラバ CUP
予選2024 in 明石・淡路大会


1位 橋本 邦夫 選手/2位 岡利 悟志 選手/3位 弥谷 和也
※左端はプレゼンターを務めた大会ゲストの赤澤康弘さん

日時 2024年6月16日
場所 兵庫県明石市林崎漁港
天候 曇り時々晴
風向 南微風

9月21日に行われる決勝大会への進出権がかかる重要な予選会のひとつ明石・淡路大会。前月開催の広島に続いての予選会であり、舞台となるエリアは速くて複雑な潮流で有名な明石、淡路沖。前夜は小雨が降ったものの当日の朝には上がっており、波も穏やかでまずまずのコンディションのなかでの開催となった。大会本部が設置された明石市の林崎漁港には、受付時間前から参加者が次々と集結。タックルの準備を進めつつ集中力を高める選手、知人と談笑する選手など、期待と不安が入り混じり、会場周辺は緊張感の漂う大会らしい雰囲気に包まれていた。

 

各船での受付が終わると、タックルチェック、スタッフからの競技説明、大会ゲストの赤澤康弘さんと田中梨乃さんからのアドバイスやエールなどがあり、参加者は海豚1号、海豚2号、エビス丸、かな丸、耕栄丸、小溝丸、ふじえ、まるかつ、ミツヤ丸、村由丸1号、村由丸2号に分かれて乗船。5時40分頃に出船して、一斉に明石、淡路沖へ移動して、競技スタートとなった。

 

 

当日は乗船する船で受付を行った。早朝から多くの選手が集まり、会場は熱気に包まれた。

大会役員によるタックルチェック後、船ごとに記念撮影。

 

開会式でアドバイスを送る赤澤康弘さんと田中梨乃さん。

 

参加艇は港を出た後、一斉に各ポイントへ向かった。

 

 

今大会は、25㎝以上のマダイ3枚の総重量で勝敗が決定する。横取り方式で行われ、5位までを表彰。決勝大会への進出権は、各船の1位の選手11名と各船2位の選手の上位3名の計14名が獲得できる。船上での安全等を重視して、釣り座のローテーションは行われず、流れの変化に応じて釣り座ごとにどのように攻めるかも、釣果を左右する興味深い部分となった。

 

船長の話では、今年は遅れていたものの、だいぶん産卵後の個体が増えているとのこと。エリアによっては産卵前の個体もいて混在している状況で、シャローエリアで積極的に捕食するような個体もいるようだ。ベイトは底モノだけでなく、シラスやイワシを捕食する個体もいるため、パターンが絞りにくい状況。鯛ラバをある程度、上のタナまで巻き上げてから落とし直すほうが反応を得られることが多いようで、ポイントごとにヘッドのウェイトやネクタイの仕様、リトリーブのスピードなどをいち早くアジャストさせることが重要だという。

 

大会運営のサポートも兼ねて、ゲストの赤澤さんは村由丸1号に乗船。「明石の海域もアフタースポーンの魚が多く、コンディションが低下しているという状況下です。この海域はもちろん、全国的に流行している厚いネクタイですが、アフターで喰いが渋い状況でもマダイは喰ってくれるのかどうか、非常に興味のある部分です。潮流によっては細いネクタイが効く状況もありますので、とくに注目したいですね」と赤澤さん。

 

大会直前から喰いが悪くなり、当日も喰い渋りを予想する関係者もいるなかで、村由丸1号は潮流に応じて移動しながら40~90mラインを中心に流して、40㎝クラスを中心にマダイをキャッチ。船長が潮流を見極めてこのエリアでキーとなる明石海峡大橋周辺に入り、90mラインを流すとマダイが連発するシーンも見受けられた。船長によると、エリア的な傾向としてマダイが素直に喰い込まないことが多いとのこと。今回もタックルバランス、リトリーブのスピードや掛けてからのやり取りでバレるケースもあったものの、全体的にはよく釣れてハイレベルな戦いが繰り広げられた。

 

 

朝から順調にマダイがヒット! 女性アングラーの活躍も目立ち、ハイレベルな戦いが繰り広げられた。

釣れるマダイはアフターの個体もいたが、きれいな魚体をした個体も見受けられた。

村由丸1号でもグッドサイズのマダイが釣り上げられた。

潮流に応じたウェイト、ネクタイの使い分け、リトリーブスピードが釣果を左右した。

明石海峡大橋周辺では本命が連発する時間帯もあった。

帰着した船から検量。喰いが渋いという事前情報も流れていたが全体的によく釣れていた。

 

79㎝、77㎝など大型のマダイも釣り上げられた。

 

午後2時の帰着時刻に合わせて、次々と参加艇が帰着。到着した船の選手から、順次、大会本部にて検量が行われた。多くの選手が釣果を持ち込み、80㎝に迫るサイズも釣り上げられており、明石、淡路沖のポテンシャルの高さ、出場選手のレベルの高さを物語る結果となった。船によってポイントが異なるために違いはあるものの、60~100gのタングステン製のヘッドを使用した参加者が多く、ボトム付近を中心にゆっくり丁寧にリトリーブすると反応がよかったようだ。

 

検量の結果、優勝は橋本邦夫選手(8.53kg)、準優勝は岡利悟志選手(6.95kg)、3位は弥谷和也選手(6.11kg)、4位は石川和男選手(5.66kg)、5位は中山徳二選手(5.62kg)となり、上位14名が9月21日に福岡県北九州市で開催される決勝大会への進出権を獲得した。表彰の後は抽選会も行われ、第8回 炎月×FREE SLIDE 鯛ラバ CUP 予選 in 明石・淡路は盛況のうちに幕を閉じた。

 

 

 

優勝 橋本 邦夫 選手(8.53kg)
「ロッドはゲーム炎月、リールはカルカッタコンクエスト100HG。ヘッドのウェイトはタングステンの100gでネクタイは厚いタイプを使用しました。底から10回ほどを丁寧に巻き、そこから20巻きくらいまで追ってきてフッキングした感じです。基本的にスローな感じでアタってきました。朝イチの橋の東側に入ったときに釣れました。」

 

 

 

2位 岡利 悟志 選手(6.95kg)
「ロッドはエンゲツエクスチューンのキャスティングモデル、リールはBB-XハイパーフォースC3000DXG。ヘッドのウェイトは60gと70gでネクタイは少し厚めのシングルカーリーを使用しました。全て着底から5巻き以内、ほぼデッドスローでヒットしました。第1投で70㎝が釣れて、ポイント移動して小型を2枚追加し、最後に海峡筋でも釣りましたがサイズアップはできませんでした。」

 

 

 

3位 弥谷 和也 選手(6.11kg)
「ロッドはエンゲツリミテッド、リールはオシアコンクエスト200PG。ヘッドのウェイトは70g、90g、100gを使用してトータル4枚キャッチしました。底付近をスローに巻いてのヒットが多かったです。朝2枚釣れたのですが、その後、アタリが止まりました。シルエットを落とさずに大きなヘッドとネクタイで最後まで通したのがよかったと思います。」

 

 

 

4位 石川 和男 選手(5.66kg)

 

 


5位 中山 徳二 選手(5.62kg)

 

 


2.66kgの記録でレディース賞に輝いた大仁 文美選手。

 

 


決勝大会への進出権を獲得した上位14名。

 

 

 

明石・淡路沖のマダイに挑んだ123名の選手たち。トラブルもなく無事に大会は終了した。

成績表

成績表はこちらからご覧いただけます。(PDF形式)


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