第9回 炎月×FREE SLIDE 鯛ラバ CUP

  • 大会レポート

第9回 炎月×FREE SLIDE 鯛ラバ CUP
予選2025 in 鹿児島大会


1位 窪園 尚也 選手/2位 村本 剛 選手/3位 三浦 典之 選手

日時 2025年4月19日
場所 鹿児島市城南町 船溜まり
天候 晴天 気温27℃

4月19日土曜日、鹿児島で「2025第9回炎月×FREE SLIDE鯛ラバCUP予選」が行われた。2025年の炎月×FREE SLIDE鯛ラバCUPの予選第1戦目となる。受付会場となったのは、鹿児島市城南町の船溜まりに隣接する岩崎産業駐車場。当日は、30分前倒しの知らせを受けた参加者が3時過ぎには集まり、赤色灯に誘導されて駐車場に車の列を作った。

 

4時30分に受付スタート。抽選で参加艇となる安風丸(定員6名)・海鱗(定員6名)・JUMBO(定員5名)・潤風丸(定員7名)・日登美丸(定員7名)・まりや(定員6名)・らいおん丸(定員5名)・龍神丸(定員8名)に分けられ、同時に釣り座が決定されていく。そして検量袋と参加賞を選手たちは受け取り、各々乗船の準備に取り掛かる。鹿児島予選は総勢44名で開催されることとなった。5時の開会式ではシマノインストラクターで大会のサポートゲストである折本隆由さんから競技説明があり、その後、参加者は接岸する船に乗り込んでいった。そして同時出港できないことから、錦江湾を15分ほど走った谷山沖のポイントに全船が集合。6時3分に折本さんがマイクを使い大会のスタートを宣言。各船、各々のポイントに散っていった。

 

 

 

受付開始。選手たちは抽選で参加艇、釣り座が決められていく。釣り座のローテーションは無いため、好みの釣り座を引く運も必要。

 

 

ゲストの折本さんから競技説明。前情報では、マダイの釣果は良さそうとのことだったが‥‥。

抽選で決められた船に選手たちが次々と乗り込む。自身の作戦に合わせて、タックルを準備。

 

 

船着場から一斉に出船できないことから、谷山沖のポイントに集合。ここから競技スタートとなった。

スタートの合図は折本さん。全船の準備が整い、6時3分にスタート。

 

 

今回、折本さんが乗り込んだのは龍神丸。船長が選んだポイントは、水深71mの場所。魚探には、底から15~20mに濃く魚影が映っていた。ただ潮流は0.3ノットと船はほとんど動かない状況。船長に近況を聞くと、大会前は釣れていたとのこと。今シーズンは赤系かオレンジのカラーにヒットが多く、徐々に魚影は浮いてくることから、重めのヘッドを20m以上巻き上げ、広く探るのがチャンスを増やすコツだと教えてくれた。

 

 


水深71mからスタート。大会前は釣果が出ていたと船長。皆の期待が高まる。朝マズメのチャンスタイムに集中し、水中の様子を感じながら鯛ラバを落としていく。

 

 

また海水温が17℃と低めだが、黒潮が湾内に入ってくると海水温も上がってくるという。そして佐多岬からのっこみのマダイが入ってくるとハイシーズンに突入する。すると他船で73㎝のマダイが釣れたとの連絡が届いた。朝マズメに期待が膨らむ。

 

魚探には魚影が映し出され、船長の15m、20m、30mと次々と指示が出る。潮、風ともに弱く、船が流されないので全員が潮下の右舷に並んでロッドを出す。すると7時56分、右舷のミヨシから2番目で電動リールを使っていた松尾基司 選手にアタリがきた。船長おすすめの赤系の100gのヘッドで攻めていたという。また、電動リールのフルスピード35のなか、15のスピードに設定して30mまで巻き上げたところで喰ってきたという。その後、何度かアタリは出るものの、フッキングまで至らない状況。喰いが浅いようだ。

 

 


松尾基司 選手にヒット。電動リールの巻き上げスピードを15に設定して巻いてくると、ボトムから30mでヒットしてきたという。

 

 

 

船長が、最近アタっているという赤系の100gのヘッドを使い、釣果へと繋げた。

 

時間の経過とともに潮流は0.3ノットが0.4ノットになり、残り30分で移動した76mポイントでは潮流0.5~0.6ノットに。しかしアタリは無く、11時30分船長の合図とともに実釣時間は終了となった。

 

 


この日の潮は小潮。潮が動かない、風も無風状態で船が流れず、厳しい状況が続いた。そして終盤に潮が流れ始めたものの、終了時間となりタイムアップに。

 

 

龍神丸の釣果は、松尾基司 選手の1匹だけで終わった。船長に「これから良くなりそうですね」と言葉を掛けると、船長から「最近、大会をやるとそれまで釣れていたのに釣果が芳しく、次の日に爆釣することが多い」と苦笑いしながら教えてくれた。

 

受付会場に戻り検量開始。「龍神丸」で唯一の釣果となった松尾 選手の1匹は1300gだった。帰港したタイミングが同じであった「まりあ」は、窪園尚也 選手が3匹持ち込み、4230gを叩き出した。そして窪園尚也選手の4230gが、今回の予選大会での優勝となった。また、「JUNBO」に乗船していた村本剛選手が1匹2860gを持ち込み2位に。「らいおん丸」に乗船の三浦典之 選手が2匹で2070gとなり3位に入賞となった。そして4位の川畑智彰 選手までが、9月28日に広島で行われる決勝大会への進出権を獲得した。

 

 

 

リミットの3匹のマダイを揃えた、「まりあ」に乗船した窪園尚也 選手。4230gで優勝を手にした。

 

1位 窪園尚也 選手(4230g まりや)

【使用タックル】
ロッド:エンゲツBB B69ML
リール:エンゲツBB 100PG
鯛ラバ:ハヤブサ・フリースライドTG80gシュリンプレッド
ネクタイ:シマノバクバクプラス赤格子柄

 

【選手のコメント】
「朝に水深80mに移動し、8時頃に魚探にサバが映っていたので、底から10mまでゆっくりと巻いていたらヒットしました。サバかと思って巻き上げたら60㎝のマダイでした。1匹目を釣り上げ、30分後に2匹目をキャッチ。終了時間が迫り桜島近くに移動し、水深90mから45mまでの駆け上がりを船は流していたので、一度も船上に鯛ラバを上げることなく攻め続けていると、残り5分で3匹目を掛けることができました」

 

 

持ち込まれるマダイは中型、小型が多く、予想よりも数も少なめ。リミットの3匹を持ち込んだ選手は2名だけだった。高アピール系のネクタイを使い、速巻きで誘い続けた選手に釣果が出たようだった。

準優勝を手にした「JUNBO」に乗船の村本剛 選手。1匹の釣果であったが、2860gの良型をキャッチ。

 

2位 村本剛 選手 (2860g JUNBO)
【使用タックル】

ロッド:エンゲツXR FS-B66ML
リール:オシアコンクエストCT200HG
鯛ラバ:ハヤブサ・フリースライド80gオレンジ系

 

【選手のコメント】
「朝、底から30m巻き上げてきたところで喰ってきました」
 

 

3位を獲得したのは、2匹で2070gだった「らいおん丸」に乗船の三浦典之 選手。

決勝大会に駒を進めた1〜4位の選手たち。優勝・窪園尚也 選手(3匹4320g 写真中央左)、準優勝・村本剛 選手(1匹2860g 写真左)、3位・三浦典之 選手(2匹2070g 写真中央右)、そして4位は、「日登美丸」に乗船の川畑智彰 選手(1匹1590g 写真右)が出場権を獲得。おめでとうございます

 

 

 

大会前、釣果は良かった錦江湾であったが、当日は潮が無く厳しい状況。しかしそれでも集中して探り続けた選手たち。ただ、選手たちは皆、鯛ラバ、大会を満喫したことだろう。