第9回 炎月×FREE SLIDE 鯛ラバ CUP

  • 大会レポート

第9回 炎月×FREE SLIDE 鯛ラバ CUP
予選2025 in 北九州大会


1位 芹野 久徳 選手/2位 宮下 貴光 選手/3位 橋本 毅 選手

日時 2025年6月7日
場所 北九州市小倉北区西港
天候 くもり/雨 気温27℃

2025年6月7日(土)、山口県・角島沖を舞台に「2025 第9回 炎月×FREE SLIDE 鯛ラバCUP 予選 in 北九州」が開催された。

 

集合場所となったのは、北九州市小倉北区西港の日明港。午前5時の受付開始を前に、早朝4時頃から参加者の車が続々と臨時駐車場に集まり、会場は徐々に熱気を帯びていった。

 

5時、受付開始のアナウンスとともに参加者が本部テント前に集合。抽選により乗船する船と釣り座が決定され、参加賞と検量袋が手渡された。参加者たちは、開催の合図を今か今かと待ち構えた。
 

 


エントリーした選手たちが、順番にクジを引き、乗船する船、釣り座が決定されていく。選手によっては、乗りたい船、希望の釣り座などもあり、このクジ引きから勝負は始まっている。

 

 

5時30分、エントリーした44名が再びテント前に集合。大会本部から競技ルールや注意事項の説明を受けた後、それぞれ乗船準備に移った。岸壁には、「四季丸」「亀吉」「EBISUYA」「Queen’s510」「GROOVE」「海燕」の6隻がスタンバイ。各船に荷物が積み込まれ、午前6時、全艇が一斉に角島沖へ向けて出港した。

 

 

大会運営スタッフにより競技説明、ゲストのシマノインストラクターの赤澤さんからの挨拶とともに大会はスタート。

参加選手たちは、協力しながら次々と乗船する船に荷物を積んでいった。

 

 

この日の天候は曇りで、時折雲の切れ間から日が差す絶好の釣り日和。天気予報では雨マークもあったが、降雨は夕方以降とされ、最高気温は27℃の予報だった。


出港から約1時間30分後、角島が見えるエリアに到着。全船の到着を待ち、午前7時38分に大会開始のホーンが鳴らされた。競技終了は午後1時。実釣時間は4時間半戦いがスタートした。中潮の下げ潮にあたる時間帯だった。


船長は「パラ」と呼ばれるシーアンカーを投入。ドテラ流しでは上層2ノットで北東方向に流されていたが、パラ投入後は1.2ノットまで速度が落ち着いた。水深83.1mのポイントで釣りを開始。鯛ラバを落としていくとアタリはあるものの、本命ではない魚の感触が多く、約30分で次のポイントへと移動した。

 

 

 

四季丸船長は、パラを入れて船の流れを調節。

釣りを開始してすぐ、鯛ラバに絡むようなアタリはあるものの本命のマダイではない様子。粘るか、移動するか? 船長の判断で移動となった。

 

 

続いて到着した水深82mのポイントでは、魚探に底から5~10mの範囲で魚影が映っていた。イトヨリやキープサイズ(30㎝)ギリギリのマダイが釣れ始めた頃、左舷1番の選手に大きなアタリ。ロッドが大きく曲がり、慎重に巻き上げていくと白い魚影が浮かび上がった。鯛ラバヘッドを120gから45gへ軽量化し、着底後に5m巻き上げて再びフォールさせたところで、着底前にアタリがあり、一気に持っていったという。

 

 

 


 

左舷1番の選手にヒット。良い引きをみせた良型のマダイ。鯛ラバを45gへ落としてヒットへと繋げた。

鯛ラバヘッドは、炎月 ヒューストンバクバク TGの45g。

 

 

その後、いよいよこれからという場面で、海鳥が巨大な鳥山を形成し海面を覆った。青物の群れが小魚を追い回しており、誰かにヒットするのではと期待されたが、反応はなし。この鳥山はすぐに消えたものの、その後の展開に影響を与えることとなった。


船長によると、角島沖のマダイは例年6月10日頃までで乗っ込みが終わるが、今年は水温が低かった影響で遅れており、6月いっぱいは乗っ込みが続く見込みとのこと。例年、産卵後は一時釣果が落ちる「アフター」に入るが、その後再び釣れ始めるという。


残り2時間を切った頃、再びヒット。巻き上げていくと、横に走る青物特有の引き。上がってきたのは80cmオーバーのブリだった。プライベートの釣りなら大喜びの釣果だが、今回はマダイの大会。釣り上げた選手はキープしつつも、再びマダイ狙いに集中。しかし、次々と青物がヒットしてくる展開になってしまった。青物の群れの中にマダイがいると予想して探るが、1匹掛かってしまうと他の参加者の釣りが止まってしまうため、青物の群れを避ける形となった。

 

 


80cmのブリがヒットしたのを皮切りに、ブリの連続ヒットが始まった。だが、1匹掛かるとオマツリを防ぐために、他のアングラーは一斉に鯛ラバを回収しなければならない。そのため、狙っていたマダイにじっくり向き合う時間が取れないことから、やむなくポイントを移動することにした。

 

 

残り1時間、船長が選んだのは水深76mのやや浅めのポイント。ここで、スピニングタックルを使って鯛ラバを遠投していた参加者にヒット。着底後の巻き上げでアタリがあったという。落ちてくる鯛ラバを見つけ、斜めの巻き上げの動きにヒットしてきたのだろう。その後に釣れたマダイも、遠投していた別の参加者だった。

 

 

 

やや浅めのポイントでは、鯛ラバをキャストして斜めに探っていた選手に釣果が出た。

 


午後1時、船長の「終了です」の合図で帰港。港に戻ると船ごとに検量が行われた。「四季丸」では、佐藤伸行 選手が大型のマダイを含むリミットの3匹を揃え、5.68kgで6位入賞。「亀吉」に乗船した芹野久徳 選手は、80cmオーバーを含む大物を揃え、8.21kgで堂々の優勝。「GROOVE」乗船の宮下貴光 選手が7.98kgで2位、「Queen’s510」に乗船した橋本 毅 選手が7.46kgで3位という結果となった。そして上位4名は、9月28日に広島県佐伯区・廿日市ボートパーク公園で開催される決勝大会への出場権を獲得した。

 

 

 

「亀吉」に乗船し、80cmオーバーを含めリミットの3匹で8.21kgを記録して優勝を手にした芹野久徳 選手。

 

 

 

 

 

 

宮下貴光 選手は「GROOVE」に乗船して7.98kgで2位に(写真左)。「Queen’s510」に乗船した橋本 毅 選手が7.46kgで3位に(写真右)。1位から3位まで、僅かな差だった。

 

 

4位には7.04kgで田川 嵩 選手が入り決勝大会の出場権を獲得。

決勝大会に駒を進めた4名。1位・芹野久徳 選手、2位・宮下貴光 選手、3位・橋本 毅 選手、4位・田川 嵩 選手。おめでとうございます。

 

 


事前の釣果情報ではやや厳しいとの予想もあったが、型にバラつきはあったものの、リミットメイクに成功した選手も多く、4kgオーバーの大型マダイも複数持ち込まれ、盛況のうちに北九州予選は幕を閉じた。

 

 

 

 

最高の釣り日和に恵まれた角島沖での鯛ラバ大会。選手たちは思う存分その魅力を満喫し、良型のマダイも多数キャッチされ、会場は大いに盛り上がった。