第9回 炎月×FREE SLIDE 鯛ラバ CUP
第9回 炎月×FREE SLIDE 鯛ラバ CUP
決勝2025 in 広島大会

左から2位 石上 憲一 選手/優勝 弥谷 和也 選手/3位 片山 力亜 選手
| 日時 | 2025年9月28日 |
|---|---|
| 場所 | 広島県 廿日市 ボートパーク |
| 天候 | 曇り時々雨 |
去る2025年9月28日、「第9回 炎月×FREE SLIDE 鯛ラバ CUP」の決勝大会が、広島県広島沖を舞台に開催された。この決勝大会には、鹿児島、北九州、明石・淡路、高松で行われた予選大会の上位入賞者のみが進出できる。そのため、参加選手の技量は高く、ハイレベルな戦いになると予想された。大会本部が設置された広島県の廿日市ボートパークでは、受付開始前の早朝から選手たちはタックルの準備などを行い、熱気と緊張感が高まっていた。
ちなみにこの決勝大会には、4月19日に行われた鹿児島大会から上位4選手、6月7日に行われた北九州大会から上位4選手、6月29日に行われた明石・淡路大会から上位10選手、7月5日に行われた高松大会から上位5選手が決勝大会に進出。前回大会の優勝者を含めた精鋭24名で競う予定だったが、不参加選手がいたため22名で競技を行った。
決勝大会の参加艇は魚籠1号、海神、くじら丸の3艇。早朝5時から受付が開始され、抽選により乗船する船と釣り座が決定されていく。各遊漁船には独自のポイントや攻め方があり、釣り座による運も試される。しかし、各地の予選を勝ち上がった選手たちにとっては想定内であり、プラクティスで状況を把握している選手も多く、さまざまな状況に対応できるようタックルを準備していた。

乗船する船、釣り座は受付時のクジによって決められる。
受付後、選手は乗船する船ごとに整列し、運営スタッフによるタックルおよびクーラーボックスのチェックを受けていく。続いて大会ゲストの赤澤康弘さんから注意事項や競技説明があり、順次船に移動。用意が済んだ船から出船となった。
船のスピード差を考慮し、参加艇は一度、周防大島南の沖家室島周辺に集結。魚籠1号のホーンの音を合図に各ポイントへ移動し、競技がスタートした。決勝大会も予選と同様に、25cm以上のマダイ3匹の総重量で順位を決定する。当日、周防大島周辺は広島沖でも屈指の好ポイントで、良型マダイの釣果が期待された。

開会式に先駆けて、選手のタックルやクーラーボックスのチェックも行われた。

開会式で競技説明を行う大会ゲストの赤澤さん。

運営スタッフのサポートを受け、出船準備を整える選手たち。人数や桟橋のスペース、安全面を考慮し、1艇ずつ乗船して出船。

夜明けとともに出船。周防大島南部の海域へ向かった。
3艇は沖家室島周辺で7時30分頃に競技開始。干潮の潮止まりの時間帯で、上げ潮のみを釣る形となった。船長や赤澤さんによると、競技終了の14時に近づくほどサイズが出る可能性があるとのこと。前々日は好釣果だったが、小潮という潮回りもあり、簡単に数が伸びる展開にはならないと予想された。
赤澤さんは「難しい状況で、ラッキーパンチのように釣れる魚はいないと思います。だからこそ、実力のある選手が入賞する可能性は高い」とコメント。鯛ラバカップの頂点を決めるにふさわしい舞台となった。

参加艇は沖家室島の沖に集まり、魚籠1号のホーンを合図にポイントに入り、競技開始。

雨が降るなか、開始直後から本命がヒット。魚籠1号に乗船した赤澤さんは、ポーターとして選手をサポート。
天気予報に反して、スタート直後から小雨がぱらつき、風も出るタフなコンディション。乗船した魚籠1号は、水深60mほどのポイントから釣りを開始した。潮の動きが鈍いこともあって、マダイの反応が出るまで時間がかかるかと思われたが、開始15分ほどで、ポツリポツリとマダイが釣れ始めた。ただ、連発するような状況ではなく、キーパーサイズである25cm前後をわずかに上回るサイズが多い。選手たちはスピニング、ベイトタックルを使い分け、鯛ラバのウェイトやネクタイの形状・カラーを工夫しながら、集中力を切らさずに本命を狙っていった。

キーパーぎりぎりの小型のマダイも多かった。

オオニベなどのゲストもヒットしていた。
その後も潮や魚の反応などを見極めつつ、ポイントを移動しながら良型のマダイを狙っていく。水深80m前後の岩礁の絡むポイントなどを狙い、30~40cmクラスもキャッチされるようになったものの、マダイの喰いは渋く、数がなかなか伸びない。カサゴやアコウ、ワニゴチ、オオニベなどのゲストがヒットし、タチウオが頻繁に釣れる時間帯もあった。雨も降ったり止んだりのタフな状況の中、選手たちは試行錯誤しながら本命を追加していった。

コンディション良好のサイズのいいマダイもヒットした。

午後になり、釣果が期待された時間帯になった。このタイミングで良型を釣り上げた船もあったが、14時にストップフィッシングとなり、各艇は帰港となった。帰港後はすぐに検量が行われ、タフな状況ながら多くの選手が魚を持ち込み、決勝大会のレベルの高さを垣間見ることができた。大型は出なかったものの、数を釣り上げている選手、型を揃えている選手も見られた。
集計が終わり、いよいよ表彰式。3位は良型1匹で2.58kgを記録した片山 力亜 選手。2位に、数を釣り上げ、3匹で2.96kgを記録した石上 憲一 選手(2023年大会の優勝者)。そして、2025年大会の優勝を手にしたのは、良型3匹で4.12kgをマークした弥谷 和也 選手。激戦の明石ブロックを制して決勝大会に進出した弥谷選手が、今大会唯一の4kgオーバーで頂点に立った。


タフな状況ながら、検量には次々とマダイが持ち込まれた。運営スタッフにより厳正に審査された。

優勝 弥谷 和也 選手
【選手のコメント】
「ロッドはエンゲツ リミテッド、リールはオシアコンクエスト200PG、ヘッドは60~120gのタングステンモデルを使い分けました。開始からしばらくは潮が緩く、少し流れ始めたときに周りでアタリが出たのですが、出遅れてしまいました。ネクタイや誘い方、タックルなどをいろいろ変えながらパターンを模索していきました。中盤までに小型と50cmほどの2枚を釣り上げられたのですが、そこから釣れない時間が続きました。光量の少ない天候で潮がクリア気味に感じたので、赤のネクタイ、ヘッドも目立たないほうがいいのではないかとブラックをセレクトしました。これで終盤のラスト1時間ほどに2枚追加して魚を入れ替えることができました。ヒットしたのは底付近で、ライン角度を意識し、軽めのヘッドで角度がつくようにして釣りました。」

2位 石上 憲一 選手
【選手のコメント】
「ロッドはエンゲツ リミテッド、リールはカルカッタコンクエスト200PG、ヘッドはタングステン製の70g、90g、100gを使用しました。払い出す流れに乗せてラインを送り込み、底べったりを引いてくるイメージで釣りました。釣り上げたのは6枚で、早い時間帯に2枚釣って、11時頃に3枚、その後1枚追加しました。」

3位 片山 力亜 選手
【選手のコメント】
ロッドはエンゲツ エクスチューンのフルソリッドモデル、リールは16オシアコンクエスト200PG、ヘッドはタングステンの90gを使用しました。最初は底をネチネチと攻めていたのですが、釣れるのがチャリコ(小型のマダイ)で数も出るような状況ではなかったため、大きいマダイが欲しいなと考え、リアクションでヒットすることを想定してネクタイを大きくして着底直後に速巻きしていいサイズをヒットさせることができました。」

決勝大会に参加した選手たちとゲストの赤澤さん、船長。競い合うだけではなく、健闘を称え合い親睦を深めた。



